国はコメの価格を守れ

平比例予定候補がJAなどと懇談
JA担当者(左)と懇談する(右から)倉茂、中村、平の各氏

 新潟県内有数の稲作、果樹栽培地である新潟市南区で、夏の高温と少雨で米や梨などに大きな被害が出ています。日本共産党の平あや子衆院北陸信越比例予定候補は20日、JAや生産組合などを訪れ、被害の実態や要望を聞きました。衆院新潟1区の中村たけお予定候補、倉茂政樹新潟市議も同行しました。

 JA新潟かがやきしろね南の担当者は、例年8割以上が1等米のコシヒカリが、今年は8割が3等米になっていると述べ、出穂時に35℃以上の高温が続いた影響で白濁するなど未成熟な米粒が多数発生している被害を説明。仮渡金を上乗せしたが、3等米は1等米より60㌔2200円の農家の減収になると述べ、昨年は肥料高騰で離農者が生まれたが、さらに増える心配を話しました。

 平氏は、共産党が8月に政府に対して、食料自給率投げ捨ての農政をやめ、食料自給率向上を柱に▽輸入自由化をやめる▽欧米の半分以下の農林水産予算の増額▽価格保障・所得補償を抜本拡充―の農政転換を申し入れたと紹介し、現場から国への要望を聞きました。

 担当者は、国が「主食を守る」という姿勢に立ち、国が米を買い上げて価格を守ることや補助金の厳しい要件の緩和を求めました。

 JAフルーツフラワーしろねの担当者は、特に「新高(にいたか)」梨が栽培時にかける果実袋の中で高温になり、煮えたような状態になるなど、例年の25%以下の出荷しかない甚大な被害が出ていると述べ、出荷が少なければ単価は上がるが、収穫減分の減収にはとても届かないと説明。果樹栽培に必要な農薬や肥料は原料が輸入頼みのため高騰しているが、販売価格に転嫁できない苦労もあると話しました。

 また、今後も猛暑が続く不安はあるが根本的な対策がなく、暑さに強い品種に転換するとしても収穫まで8年以上かかり難しいと話しました。

 平、倉茂両氏らは、現場の要望を国や市に届けたいと話しました。(2023年10月24日『しんぶん赤旗』)