米坂線 復旧早く

JRと県へ住民署名提出
県担当者(左)に要望書を提出する野田氏(中央)=22日、新潟県庁

 豪雨災害で一部区間の不通が続くJR米坂線の早期復旧を求めて、新潟県の「米坂線早期復旧と地域活性化を考える会」(野田尚道会長)は22日、JR東日本新潟支社と新潟県に対して、第一次分の署名2484筆と要望書を提出し、「災害復興を優先し、鉄路の早期復旧を」と求めました。

 新潟県と山形県を結ぶ米坂線は、2022年8月の豪雨で被災し、村上市坂町駅と山形県今泉駅間で運休が続きバス代替運行となっています。23年11月、沿線住民が会を結成し、学習会や署名行動、沿線の村上市、関川村の首長との懇談などにとりくんできました。

 県の交通政策局の担当者は、まずは地域の足である米坂線の災害からの復旧をめざし、全国を結ぶ地域公共交通ネットワークの一つとして位置付け、スピード感を持ちJRや国、関係自治体と協議を進めたいと応じました。

 会の森川信夫事務局長は、JRは5年86億円の復旧費用と復旧後も赤字が見込まれる課題をあげ、存続か廃線か答えず「協議していく」と述べるにとどまったと明かし、「住民は、このままでは『地域の灯』が消えると不安が大きい。まずは災害復旧し、赤字解消はその後に地域活性化などを地域と協議すべきだ」と話しました。(2024年4月24日『しんぶん赤旗』)