給食無償化の声1万2668筆

新潟市民の会が市に署名提出
(左から)井崎、野島の両氏に署名を提出する朝倉氏(右から2人目)ら=15日新潟市役所

 学校給食無償化を実現する新潟市民の会は15日、新潟市と教育委員会に対して、学校給食の無償化などを求める署名1万2668筆を第一次分として提出しました。

 鈴木知子共同代表は、10月に会を発足し、▽給食無償化▽中学校の選択制のスクールランチは全員給食へ変更▽地産地消―の3本柱の署名に、第一次目標の1万筆を超える共感と切実な思いが寄せられていることを受け止めて、実現へ尽力してほしと訴えました。

 僧侶で3児の父親の朝倉奏共同代表は、1人月6千円の給食費は保護者の大きな負担であり、寺でおこなう子ども食堂でも「月8千円の月謝が払えず、子どもの習い事をやめた」と言うひとり親家庭の話があったと紹介し、給食無償化になれば、習い事や月1回の外食など余裕を持った子育てができるようになると訴えました。

 応対した野島晶子副市長と井崎規之教育長は、署名を重く受け止めると述べ、10月に市学校給食懇話会から出された「全校が食缶方式(温かいものは温かく提供する)による全員給食」に改める提言を実現するため、予算や計画を検討していると回答。一方で、無償化は必要経費が大きく市単独では難しく、全国市長会を通じて国に要望していると答えました。

 参加者は、「選択制のスクールランチは『食券を買い忘れ牛乳だけ飲んで済ませた』『パンかおにぎりだけ』など子どもの間に格差が生まれ、心にも影響があるので、全員給食に変えてほしい」「給食費は全国で3番目に高いのに、物価高の値上げの連絡も届いた。他市のように臨時交付金を活用して軽減を」「無償化に必要な30億円は市の予算の0・75%でできる。やる気の問題だ」などと訴えました。(2023年12月19日『しんぶん赤旗』)