鉄道存続 国の責任で

米坂線復旧学習会で高橋千鶴子衆院議員が訴え
高橋氏(正面)の講演を聞く参加者=10日、新潟市

 昨年8月の豪雨災害で一部運休が続くJR米坂線の復旧を考える学習会が10日、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員を招き新潟市で開かれました。新潟県鉄道連絡会が主催し、約40人が参加しました。

 村上市の坂町駅から山形県の米沢駅を結ぶ米坂線は、被災から1年たっても坂町―今泉駅間を代行バスが走っています。

 高橋氏は、一日の乗客1000人未満などの赤字ローカル鉄道の存廃を地域に迫る新法について、党の政策提言を持って関係自治体などと懇談し、修正案を提出して国会論戦にとりくんできたことを報告しました。

 国会では、鉄道の乗客減は「ひとり鉄道の責任ではない」として、東京一極集中や高速道路開発などを進めローカル鉄道の役割を縮小させてきた国の政策にも責任があると追及。1987年の国鉄分割民営化を総括し国の責任で鉄道網を維持・活性化するべきと求めてきたと話しました。

 法案の先取り的にバス転換が進む北海道や昨年の豪雨被害で不通となった東北の鉄道沿線自治体などと懇談し、「鉄道の全国ネットワーク維持を。インフラは国が責任を持つべき」と党の提言がどこでも歓迎され、認識が一致できたと紹介しました。

 米坂線については7月に山形県、9月に新潟県の沿線首長らと懇談。災害を廃線の口実にせず国とJRの責任で「まず復旧」、鉄道として存続することで一致できたと話しました。

 県も市も観光企画の拡充や高校生の通学定期券補助等にとりくむ第三セクター秋田内陸縦貫鉄道や、漆工房とカフェを併設(岩手上米内駅)するなど無人駅を守るNPOのとりくみも紹介し、地域の力でローカル線を守ろうと呼びかけました。

 「私たち地域住民が鉄道の復旧で地域をどう盛り上げていくか考える学習会を始めた」など米坂線や大糸線の沿線住民から運動の報告がありました。(『しんぶん赤旗』2023年9月15日)