農業を続けられる支援が必要

干ばつ 藤野・平氏が上越市を調査
枯れ始めた稲を前に中川さん(右から2人目)の話を聞く(左から)藤野、平、馬場の各氏

 日本共産党の衆院北陸信越比例予定候補の藤野やすふみ前衆院議員と平あや子氏は21日、水田が干上がり稲が枯れるなどの被害が出ている新潟県上越市で、米農家から被害の実態や要望を聞きました。馬場秀幸県議(無所属)と党上越市議団3人も同行しました。

 新潟県は梅雨明け後の7月21日から8月17日までの降水量が、44の観測点のうち平年比の10%以下が22地点、降水量5㍉以下は14地点など1カ月近く雨が降らず、水稲、農作物の被害が拡大しています。特に、大きな河川がなく雨水やため池で水を確保する上越市や妙高市、魚沼市、南魚沼市などの山間部の被害が深刻です。

 上越市牧区の中川卓夫さん(82)は、集落で一番大きなため池が残り水位が1mを切り、2・3回湿らす程度で枯れると話します。大きくひび割れた水田は、水が行き渡らず稲が枯れ始めていました。中川さんは「雨がほしいが、枯れ始めていて収穫できても三等米で、価格は一等米の3分の1と大赤字だ。農家にとって収穫量より等級を落とすことが一番つらい」と訴えました。

 また、棚田の畔(あぜ)近くのひび割れは、冬に水や雪が深くまで染み込み棚田が崩れる危険があるため、固め直す土木工事が必要です。中川さんは「個人負担では重すぎるので公的支援がほしい。ひびの深さで費用や支援の線引きがされるため、刈り取り前に急いで被害調査してほしい」と話しました。ため池の新設や修繕にかかる費用も農家に重くのしかかり、手厚い公的支援を訴えました。

 藤野氏は、国の責任で被害の全体像を調査し、干ばつで農家をやめる人が出ないように早期の支援が必要と強調し、復旧工事は線引きせずに必要な公的支援を求めたいと話しました。平氏は農家から連日悲鳴の声が寄せられ、単なる水不足ではなく「自然災害」として国の本格的な支援が必要だと話しました。(『しんぶん赤旗』2023年8月22日)