大学の学費を半分に 実態を伝え、政治を動かす力に
山添拓参院議員を招き、民青と共産党が学習会
日本民主青年同盟新潟県委員会と日本共産党県委員会は12日、新潟市で山添拓参院議員を迎えた高等教育無償化めざす学習会を開き、学生や青年など70人以上が参加しました。
山添氏は講演で、50年間で国立大の授業料は50倍、私立大は10倍に上がる一方で、非正規雇用の拡大など働き方改悪で親の収入が減るもとで、学生の1割は親の仕送りがゼロ、7割以上が日常的にアルバイトをし、卒業後も平均300万円以上の奨学金返済を背負う実態にあり、経済成長の妨げにもなっていると指摘しました。
財界のもうけ優先で賃金や社会保障、教育の「コストカット」を進めてきた政治を改め、▽大学・専門学校の学費半額と入学金無料▽75万人の給付型奨学金▽奨学金の返済を半分に―の3つの緊急提案を実現する政治を総選挙の党躍進でつくりたいと訴えました。
参加した学生は「月5万円の奨学金を借り、卒業後は約250万円を返すので不安。バイトで学業に支障が出ることもある。社会人の友人は手取り月13万円の低賃金の中でも奨学金返済があり生活はギリギリで貯蓄もできないと話している」と実態を訴えました。
対話宣伝で高校生から「進学を考え奨学金を探しているが所得制限で対象にならず困っている」と話があったと紹介され、大学院生は「学費減免の申請をしているが審査が厳しくて受けられない」と話しました。
山添氏は、学生たちの運動に押されて政府が2020年度から導入した修学支援新制度は、厳しすぎる条件で全学生の1割しか対象にならず、予算の4割、2000億円も余っていると指摘。学費半額の上で必要な学生は免除することを目指すが、今の制度でも要件緩和が必要と話しました。
「私たちはどんな活動をしたらいいか」の質問に、山添氏は「当事者の実態を多く集め、議員や社会に伝えることが政治を動かす力になる」と強調しました。学生生活や自分の時間がバイトで阻害され、卒業後も安い賃金で返済に苦しんでいる声を、署名や集会、要請など見える形にして「みんなの要望だ」と伝えていくことを大切にしてほしいと呼びかけました。(2023年11月14日『しんぶん赤旗』)