水俣病被害視野を全員救おう
新潟水俣共闘会議が総会と講演
新潟水俣病共闘会議11日、新潟市北区で2023年度総会を開き、ノーモア・ミナマタ第2次近畿訴訟弁護団の井奥圭介事務局長がオンラインで記念講演をおこないました。約50人が参加し、第2次訴訟の勝利とすべての水俣病被害者の救済へ運動を強めようと確認しました。
井奥氏は、水俣病被害者の裁判と運動が水俣病被害者救済特別措置法など救済対象を拡大させてきた歴史を振り返り、特措法でも救済されなかった被害者が「すべての水俣病被害者救済」をめざす熊本・新潟・東京・近畿のノーモア・ミナマタ第2次訴訟の意義を強調。大阪地方裁判所の担当裁判官が熊本県水俣市を現地視察し、特措法の救済対象地域が不知火海上で線引きされたが、沿岸全域に被害が広がり、その後に県外へ移住した人も有機水銀を取り込み発症するリスクは変わらないことを体感してもらったことは、9月27日の判決へ力になるものだったと話しました。
新潟水俣病弁護団の味岡申宰事務局長は、新潟訴訟の原告の大多数は、特措法の申請受付の締め切りがなければ救済対象だった人で、10年以上も苦しめることはなかったと強調。すぐに救済すべき人を救済してこなかった国と企業の責任を指摘しました。
参加者から「近畿訴訟の勝利判決を願っているが、国に控訴させないため、国会議員や世論へ働きかけを強めよう」など決意が語られました。(2023年6月14日『しんぶん赤旗』)