爆発対策や断層評価などを議論

柏崎刈羽原発 新潟県技術委員会で
15日、新潟市

 東京電力柏崎刈羽原発の安全管理に関する新潟県技術委員会は15日に会合を開き、水素爆発対策や敷地内外の断層の評価などについて議論しました。

 藤澤延行委員(物流体工学)は、事故時に格納容器から漏れた水素が、爆発の危険がある高濃度になる場所の詳細な解析の必要や、火元になる機器はないかを指摘。東電は、漏えい箇所から3分の1㍍以内は高濃度になるため、火花発生の可能性がある電気・計測機器は設置していないと説明しました。

 豊島剛志委員(構造地質学)は、敷地内の断層が活断層ではなく地すべりによるものだとしても、大地震に連動して数十㌢以上の段差を起こす可能性もあると指摘し、その対策を求めました。

 岩井孝委員(核燃料工学)は、能登半島地震を踏まえた地震や津波の影響について、新たな知見を待つのではなく、独自に調査・検討するよう求めました。東電は、さまざまな研究チームの現地調査の結果を注視し必要な対応をすると答えました。

 会合後に小原徹座長は、東電への22項目の確認事項は今回で東電からの説明が一区切りつき、今後は国から説明を受ける段階になると述べ、複数の知見を聞いて技術委として安全性の判断をしていきたいと話しました。

 1月29日の会合で原子力規制庁から説明を受けた東電の適格性判断については、委員の追加質問や県の要望をまとめた上で改めて議論する予定です。(文は2024年2月19日『しんぶん赤旗』)