建物土台からズレ 液状化で沈下

能登半島地震
液状化で沈下したとみられる新潟西郵便局の駐車場を指さす武田市議=2日、新潟市西区

 1日の石川県能登地方を震源とする地震により、新潟県では長岡市の震度6弱をはじめ県内全域で震度4以上を観測しました。海岸部では津波からの避難者が避難所などで一夜を明かしました。新潟市西区を中心に液状化とみられる道路の陥没や地盤のずれ、水道管破裂などの被害も発生しています。

 震度5強を観測した新潟市西区の今井ヨシイさん(79)は、里帰り中の息子さん家族ら7人の夕食を準備中に地震があり、「これは危険だ。すぐに避難を」とガスや電気を止めて、1歳の孫などと一緒に避難したと言います。津波の危険があり、海側の避難所ではなく、反対側の高台になる国道116号線バイパスへと避難し、多くの車が集まり、しばらく待機していました。周辺の道路は亀裂が入り、自宅のブロック塀は割れて傾き、近所には車庫が沈みこみ車を出せない家が複数あると言います。

 日本共産党の武田勝利市議(西区選出)は1日夜から避難所をまわり、2日は朝から現地調査を続けています。

 新潟市西区を北東から南西にのびる砂丘は、JR越後線が走る南側の斜面が内野駅から青山駅の間の約6㌔にわたり、ずれ落ちるように大きく動き、建物が傾いたり、ずれたりする地盤被害が帯状に広がっていると話します。

 新潟西郵便局は、建物が浮き上がり、駐車場は液状化で沈み、駐車してあった車が水没しました。自宅兼店舗の建物が土台ごと数mずれ動き「もう壊すしかない」と嘆く店主の声もあったと言います。

 西区の黒埼地区や中央区などでも液状化とみられる地割れや水が出る被害が出ています。

 震度5強を観測した上越市では国道8号線が土砂崩れで寸断され、市内各地でブロック塀の倒壊や家屋の被害が発生しています。日本共産党の橋爪法一、上野公悦、平良木哲也の各市議や無所属の馬場秀幸県議が地域をまわり、住民に声をかけ要望を聞いています。

 橋爪市議は「地震直後に避難所でもある吉川区総合事務所に向かいました。海沿いの地区からの避難者も多く、午後10時まで避難所で暖房や食事関係の要望をつなぐ手伝いをしました。2日は馬場県議と各地をまわっています」と話しました。(2024年1月3日『しんぶん赤旗』)