トンネルじん肺 新潟訴訟で勝利和解

「一日も早く裁判しなくても救済される救済法の創設へ」
和解報告する大塚氏(全れる右から2人目)ら原告と弁護団

 2022年2月に7地方裁判所に原告70人が提訴した全国トンネルじん肺根絶第7陣訴訟で、新潟県の6人が新潟地裁に提訴した新潟訴訟の和解が19日に成立しました。ゼネコン27社が法的責任を認めて謝罪し、6人に合計約7400万円の和解金を支払う原告勝利の和解で、全国4番目です。

 裁判後の報告集会で同原告団と弁護団、全日本建設交運一般労働組合が声明を発表し、トンネルじん肺根絶をめざした1996年以降の訴訟と運動により、被害者救済とトンネル工事のじん肺対策の強化、被害予防に貢献できたと強調しました。

 しかし、訴訟での救済は解決に時間がかかり、トンネルじん肺患者に大きな負担となっており、迅速に権利救済を受けられるためには、訴訟によらないトンネルじん肺救済法の成立とトンネルじん肺基金の創設が必要不可欠として、法整備へ取り組みを強めていく決意を訴えています。

 新潟訴訟原告の平均年齢は71・5歳と高齢です。原告団代表の大塚純一さん(73)は「係争中に体調を崩し入院する仲間もいて、もろ手をあげて喜べないが、良い報告ができる。一日も早く裁判をしなくても救済される救済法の創設に向け、国会議員などに働きかけていく」と話しました。(2023年7月21日『しんぶん赤旗』)