元生徒へ校長らは謝罪を

帝京長岡高パワハラ裁判 判決確定

 帝京長岡高校(新潟県長岡市)の元生徒が、部活動顧問らからパワーハラスメントを受け転校などを余儀なくされたとして学園と校長、顧問らに損害賠償を求めた訴訟で、学園らに33万円の損害賠償を命じる東京高等裁判所判決が4月19日に確定しました。判決確定を受けて元生徒と母親、支援する会は、校長らに謝罪を求める手紙と申入書を提出し、5月2日に新潟県庁で記者会見しました。

 事件は、2019年に当時1年生の元生徒が、階段の転落事故を顧問から自作自演と認めるよう強要され、さらに学校が組合加入を理由に不当処分した教諭から休日に指導を受けたことを保護者会で問題行為として非難され、不登校になり転校せざるをえなくなったものです。

 会見で代読された手紙で元生徒は、パワハラで「人生の軸でもあったバレーボールを奪われたことが私の人生を狂わせ」、将来の夢だった教員の姿とかけ離れている被告の先生たちの姿に絶望したと述べ、謝罪してほしいと訴えています。

 帝京長岡争議を支援する会の山崎明弘事務局長は、組合加入を理由に不当処分・不当解雇された吉田大教諭の事件を発端に、吉田氏に関わった元生徒も排除しようとしたもので、学校教育の場で許される問題ではないと指摘し、直ちに謝罪すべきだと訴えました。(2023年5月9日『しんぶん赤旗』)