小林多喜二の生き方講演
治安維持法100年でつどい

治安維持法100年を考える「文化と講演のつどい」が17日、新潟市で開かれました。治安維持法国賠同盟新潟県本部の小日向昭一会長が「火を継ぐもの―小林多喜二と治安維持法」と題して講演し、朗読家の加藤博久さんが『党生活者』の一節を朗読しました。主催は「治安維持法を考える県民の会」です。
小日向氏は、多喜二は小樽で奴隷のように働かされる港建設労働者の姿や米を盗んだ貧農の話を見聞きし、「不幸な境遇にある人々がどうしたら抜け出せるのか」思いを募らせていたと紹介。文学だけでなく「貧困をなくすためにはマルクスの理解が必要」と弁証法的唯物論の哲学を学び、労働組合や小作争議のたたかいに加わり「人民のたたかいこそが社会を動かす」と確信をもったことが「小林多喜二」を形成したと強調しました。
上京後に何度も検挙・拷問されながらも鍛えられた多喜二は、『党生活者』の主人公に「地下活動を続けざるを得ないのは金持ちの手先、逆さまの社会が原因」と語らせるとともに、ユーモアや展望を失わない姿を書いたと指摘。「今に生きる私たちも多喜二と同じ方向を向き、それぞれの速度で歩み続けよう」と話しました。
合唱団『樹』(き)の合唱もありました。(2025年11月19日『しんぶん赤旗』)
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