再稼働判断の条件なし
柏崎刈羽原発考える全国集会
研究者ら批判「事故検証生かされず」

新潟県の原発「三つの検証」委員を務めた研究者や県民でつくる「市民検証委員会」は19日、新潟市で「柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える全国集会」を開き、200人が参加しました。元検証委員や技術者、若者などが、「手続き的、技術的にも、再稼働を判断できる条件は整っていない」などと報告しました。
元検証総括委員長の池内了名古屋大学名誉教授は、「三つの検証」は新潟県の原発・災害の検証が目的だったのに、福島原発事故の検証報告のみで終了し、「柏崎刈羽に教訓を生かす検証がされていない」と指摘。(池内氏ら解任後の)検証総括も事務的な整理でしかなく、やった感を示すための花角英世知事流の「手続き民主主義」だと批判しました。
柏崎刈羽6号機の原子炉格納容器を設計した後藤政志さんは、8月に6号機で発生した制御棒が動かない不具合を、原因不明のまま力づくで引っこ抜き「解消した」とするのは、「安全性の根幹を揺るがす問題だ」と批判し、6号機は動かすべきでないと話しました。
若い世代も「原発は気候変動対策どころか、自然エネルギー普及などを妨げる。原発のリスクや気候危機を後の世代に渡していいのか」などと発言しました。(2025年10月22日『しんぶん赤旗』)