自然エネで原発無用
十日町市で伊藤千尋氏が講演

新潟県十日町市で3日、国際ジャーナリストの伊藤千尋氏を招いた講演会が開かれました。世界各国を取材し、「世界は早くから自然エネルギーを推進している。世界有数の日本の自然エネ資源を活用すれば、原発は無用」と話しました。
伊藤氏は、ドイツが全原発を停止できたのは、神奈川県の広さに相当する菜の花畑から採れた菜種油でベンツを走らせるなど、早くから国策として自然エネを推進して「自然エネでやれる」実績をつくってきたからと指摘。電力の9割以上を自然エネでまかなうコスタリカの地熱発電やデンマークの波力発電には、日本の技術が使われていると話しました。
日本は世界有数の自然エネ資源国で、温泉を生かした地熱発電は、原発20基分・2300万KWの潜在力があると経済産業省も認め、世界一の技術があり、水力や風力、太陽光など自然エネを活用すれば原発はいらないと話しました。
地産地消の自然エネ普及を進めた高知県梼原(ゆすはら)町などの経験を紹介し、「自然エネで電力はまかなえ、地域も潤うと目に見える形で示してこそ、原発NOを実現する近道です」と話しました。(2025年8月5日『しんぶん赤旗』)