是非問う県民投票実現へ

柏崎・刈羽原発「再稼働」
署名簿を携えて県庁に向けて行進する参加者=27日、新潟県庁前

 新潟県の「柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決める会」は27日、花角英世知事に対して14万3196筆の有効署名を提出し、県民投票条例制定を請求しました。署名は直接請求に必要な約3万6000筆の約4倍です。翌28日には、会の代表と花角知事が面会しました。

 提出前の集会には約300人が参加し、73箱分の署名簿を携えて県庁まで行進しました。集会で、会世話人の水内基成弁護士は、原発再稼働を国の要請や県議会だけで決めるのでなく、原発への賛否にかかわらず県民が意思表示できる場が必要と強調。運動で民主主義と住民自治が鍛えられたと述べ、県民投票実現へ知事や県議会に働きかけていこうと呼びかけました。

 県内10地域から、「有権者の2割を超えた」(津南町)、「若者は『自分のことは自分たちで決めるは当然』という受け止めだ」(新潟大)、「原発への関心を広げる力になった」など活動が報告されました。

 28日の面会で、水内氏らは、「知事が判断するプロセスの中に、県民一人ひとりが自分ごととして判断する機会を与えてほしい。そのために条例案に積極意見を付して提案してほしい」と要請。花角知事は、「思いを受け止めて、私なりに考えをまとめたい」と応じました。

 署名は今後、知事が意見を付した条例案を県議会に提出し、4月16日~18日に予定の臨時議会で審議・議決されます。(2025年3月29日『しんぶん赤旗』)