教育現場の実態報告

新潟市で教育シンポジウム

 にいがた県民教育研究所は15日、新潟市で教育シンポジウムを開きました。小・中・高校、特別支援学級、大学の5人の教員が教育現場や子どもらの実態を報告、意見交換しました。

 子どもの成長を実感できるやりがいがある一方で、休息や授業準備などの時間が取れず、子どもらの多様な変化に必要な対応ができない課題が話されました。

 小学校教諭は、授業だけでなく給食や昼休みも児童に目を配る必要があり、「トイレやコーヒー休憩、ほかの先生と児童の状況を交流する時間もない」と話しました。

 中学校教諭は、新型コロナ禍の影響で他人との適切な距離感が身についていない生徒や、不登校が増えていると指摘。生徒それぞれに必要な対応が違うが、教員不足で対応できないと話しました。

 高校教諭は、教員不足で担任配置もギリギリ、週15~17コマを担当しているが病休、出張の代理も多く、教務室にいる時間はほぼないと言います。

 学校内の子どもの暴力については、「感情の表し方がわからず手が出てしまう子がいる」「先生や親の目配りが不十分になる時に起きる」などと話しました。

 タブレット教育については、発表や調べることは上手だが、相手の目を見て話し合いができない、話を聞かず画面ばかり見るなどの弊害が指摘されました。(2025年3月19日『しんぶん赤旗』)