核ごみ搬出に抗議

柏崎・刈羽原発 海岸で市民行動
柏崎刈羽原発に向けて抗議する参加者=24日、柏崎市

 新潟県の東京電力柏崎刈羽原発で24日、使用済み核燃料を国内で初めて中間貯蔵施設に搬出する作業が開始されました。原発近くの海岸では約50人の市民が抗議の声を上げ、新潟市の東電新潟本社前でも抗議行動がおこなわれました。

 今回は、青森県むつ市の中間貯蔵施設に69体の使用済み核燃料を搬出する予定です。原発の敷地以外で中間貯蔵されることは国内初です。

 国と東電が再稼働をめざす同原発の6、7号機は、使用済み核燃料プールの貯蔵率が90%を超えていて、桜井雅浩柏崎市長は再稼働を認める条件の一つに、貯蔵率を80%以下にすることを求めています。一方で、青森県六ヶ所村の再処理工場は完成しておらず、中間貯蔵施設の保管協定の最長50年を超える懸念があります。

 抗議行動で、新潟県原水禁の近藤正道理事長は、廃炉や核のゴミの処理問題の見通しが立たない中で、再稼働ありきで搬出を急ぐのは、柏崎刈羽や新潟県、受け入れる青森県むつ市の人たちにも害だけしかないと批判しました。参加者は、「むつ市に核のゴミを押し付けるな」「東電に原発を運転する能力も適格性もない。号機間移送をしたことにも抗議する」など声を上げました。(2024年9月28日『しんぶん赤旗』)