リゾート会員詐欺疑い「新潟県だけでも1600人超100億円」
被害者が運営会社告訴へ
リゾート会員権の詐欺被害を受けたとして新潟県在住の3人の男女と代理人弁護士は6日に新潟県庁で会見し、実態を訴えました。代々木総合法律事務所の林治弁護士らは、内部資料の調査から新潟県内だけでも1600人以上、計100億円以上の被害があると指摘。うち70人、計約4億円の被害について、詐欺の疑いで県警に告訴する準備を進めています。
告訴の相手は、フィリピンのリゾートクラブ「ワールドビッグフォー」を運営するジャパンエアリゾートインターナショナル(JARI社、東京)と代表らです。会員から1口25万円の「預かり金」(会員権購入費)を集め、施設利用券の売却代金が「利息」として毎月会員の口座に振り込まれていました。預り金は2年経過後に返還請求すれば、全額返還される仕組みだと説明していました。
しかし、2020年3月以降、フィリピンでの新型コロナの都市封鎖を理由に事業を停止。「預かり金」の返還も、利息の支払いも止まっています。
弁護士らの調査によると、資金をフィリピンに送金していた実態はなく、JARI社が所有していないリゾート施設を所有物件と偽っていたことも判明。被害は全国的で、被害者だと自覚していない会員も多くいると見られています。
1700万円の被害を受けたという50代の女性は、「会員に警察官や公務員もいて、30年も続く会社だと説明されて信用してしまった」と訴えました。(2024年9月16日『しんぶん赤旗』)