「再稼働ありき」批判噴出

柏崎刈羽原発 国が県民説明会
規制庁担当者の説明を聞く参加者=15日、長岡市

 新潟県の東京電力柏崎刈羽原発の再稼働をめぐり、国の取り組みについて県民説明会が開かれました。15日は長岡市やサテライト会場など計120人が参加しました。参加者から、安全審査や避難対策などが県民の命や安全が保障されていないとの不安の声や、原発再稼働ありきの姿勢へ批判が相次ぎました。

 原子力規制庁、内閣府、資源エネルギー庁が同原発の安全対策や事故時の避難対策、再稼働の必要性などを説明しました。

 参加者から「複合災害では、家屋の倒壊や道路の寸断で被ばくが避けられない最悪の事態が想定されるが対策は?」「風向きで30㌔以上離れた地域にも放射性物質が届く危険があるが、その対策がない」などの質問が出されました。内閣府の担当者は、30㌔圏外にも事故の影響が出ることも考えて、地域に応じた検討や情報発信をしたいと答えました。

 エネ庁は、エネルギー自給率が13%と低く、電力の安定供給とCO2削減のため、再生可能エネルギーの拡大と同時に原発再稼働が必要と強調しました。

 参加者は、「なぜ原発のために県民が命や財産を脅かされなければならないのか」「国が再エネ活用に力を入れてこなかったことが問題。再エネの潜在力を生かせ」などと訴えました。(2024年7月17日『しんぶん赤旗』)