安心の医療体制こそ
新潟・県央基幹病院 市民が県に要請
病院の再編統合で今年3月に開院した新潟県三条市の済生会新潟県央基幹病院(公設民営方式)について、市民団体「三条の地域医療をよくする会」(石綿登志子代表)は14日、新潟県に対して通院のトラブルや医療スタッフの労働実態の改善を求めて要請をおこないました。
5市町村・人口約22万人の県央医療圏は、救急搬送の約25%が圏外に搬送されている問題や医師不足から、救急・高度医療をおこなう基幹病院と地域包括ケアを支える地域密着型病院へ公立・公的病院の再編統合が進められてきました。しかし、地域全体の病院・病床の削減、救急搬送の75%の受け入れを目指す基幹病院の負担増大などで安心して医療を受けられるのか、市民から多くの不安の声が上がっています。
要請は、基幹病院内の案内や診察待ち時間、入院費精算の遅れなど利用の改善、過密労働のためにすでに退職や休職者が生まれている労働実態の改善、県と病院と地域住民が連携して地域医療をよくする協議会などの取り組みを求めました。
県担当者は、開院後の不慣れからトラブルがあることは承知していて、病院と改善に向けた話し合いを進めていると答えました。(2024年6月18日『しんぶん赤旗』)