東電の安全管理問う
新潟県技術委員会 耐震など調査要求
東京電力柏崎刈羽原発の安全管理に関する新潟県技術委員会は4日に会合を開き、前回に続き原子力規制庁から水素爆発対策や耐震評価など委員の質問への回答を受けました。また、安全対策の確認をとりまとめた報告書の作成に着手することが確認されました。
藤澤延行委員は、水素爆発対策で導入した水素再結合装置が、地震や津波の被害や高温でも機能するか実証実験を求めました。規制庁は電気などの動力が必要ない静的触媒式で十分な強度があると答えました。
豊島剛志委員は、柏崎沖の断層が能登半島地震と同じように連動して大地震を起こす危険を指摘する文献も考慮して地震動などの再評価を求めました。規制庁は、現時点では直ちに規制に反映すべき新たな知見は得られていないと答えました。
また豊島委員は、原発敷地内で確認された深部地すべりが、地震で動き原発に影響を及ぼす危険も考慮して、地盤変状の解析を求めましたが、規制庁は震源断層ではないので審査対象ではないと答えました。
花角英世知事は県技術委の議論を柏崎刈羽原発の再稼働の是非を判断する材料の一つにあげています。小原徹座長は、いつまで、どのように報告書をまとめるかは未定で、今後の技術委で議論していくと話しました。(2024年6月8日『しんぶん赤旗』)