米坂線 復旧早く

「考える会」が村上市長に要請・懇談
高橋市長(右から3人目)に要望書を手渡す野田会長(その左)ら=5日、村上市

 新潟県のJR米坂線沿線住民でつくる「米坂線早期復旧と地域活性化を考える会」は5日、村上市の高橋邦芳市長に対して、米坂線の早期復旧を求める要望書を提出し、懇談しました。

 JR米坂線は、2022年8月の豪雨災害で甚大な被害を受け、村上市の坂町駅から山形県今泉駅間が不通のまま、バス代替運行となっています。

 野田尚道会長は、米坂線が沿線住民にとって毎日の通学・通勤や通院、買い物など生活を支える不可欠の交通手段であると同時に、荒川沿いの美しい風景や温泉、歴史探訪ができる観光を支える鉄路だと強調し、村上市には沿線自治体と連携して全面復旧に向けたとりくみを進めてほしいと求めました。

 応対した高橋市長は、関川村や新潟県、山形県の沿線自治体とは、両県をつなぐ重要な鉄道との認識を共有して連携を進め、昨年12月にもJR東日本新潟支社に全面復旧を要望したと答えました。日本の地方への外国人観光客が増加する中で、鉄道は有効な交通手段であり、赤字ローカル鉄道だけではなく、JR東日本全体で収支バランスをとるよう提案したと話しました。

 参加者から86億円の復旧経費の地元自治体負担への心配の声があり、高橋市長は、豪雨災害では激甚災害の指定を受けて自治体の負担は少なく復旧を進めてこられたが、米坂線もそれに準ずる支援でJRや地元自治体の負担が軽減できるよう国に働きかけていきたいと話しました。

 会は、関川村長との面談も検討しています。(2024年2月7日『しんぶん赤旗』)