新潟ミナマタ訴訟 全被害者救済へ集会
新潟県のノーモア・ミナマタ第2次新潟訴訟が10月19日に結審、来春判決を迎えるのを前に、原告団は新潟市で11日、総会と「すべての水俣病被害者の早期救済をめざす8・11総決起集会」を開き、原告や支援者ら90人以上が参加しました。
新潟水俣病共闘会議議長の中村洋二郎弁護士は、10年の裁判を通じて、国が昭和電工の水銀を含む排水が阿賀野川流域で第二の水俣病被害を起こす危険を認識しながら防止しなかった責任、水俣病の診察経験もない医師の証言で被害者を水俣病と認めないごまかしを明らかにしてきたと述べ、勝利判決と救済の実現を訴えました。
皆川栄一団長は、原告の平均年齢が74歳、151人中28人が亡くなり、早期救済が必要と訴えました。
県選出の国会議員6人があいさつとメッセージで連帯を表明。近畿、熊本、東京の訴訟原告団の代表も駆けつけ、すべての水俣病被害者の早期救済に向けて、ともに勝利判決を勝ち取る決意を訴えました。
決意表明で阿賀野市の74歳の原告男性は、「家のすぐ近くが阿賀野川で、魚捕り名人の父から習い、食卓に魚が並ばない日はなかった。22歳の頃に手足のしびれが始まったが仕事が忙しく水俣病診断を受けたのは2014年になってから。流木を薪にするなど生活に欠かせなかった川で被害を受けた重大性を裁判官は受け止めてほしい」と裁判の本人尋問の証言を紹介し、勝利判決に向けた決意を述べました。(2023年8月12日『しんぶん赤旗』)