大型開発優先から 暮らし・福祉優先へ
新潟市長選 すずき候補が公開討論会で訴え
新潟市長選(9日告示、23日投票)に向けた予定候補の公開討論会が9月30日に開かれ、市民と野党の共闘の立場から立候補する、すずき映氏(34)と、現職の中原八一氏(63)が一問一答方式で意見を交わしました。主催は新潟青年会議所。
すずき氏は、コロナ禍や物価高で学生や市民との対話で寄せられた悲鳴の声に寄り添い、命と暮らしを大切にした未来に希望がもてる新潟市政をめざすと決意表明しました。
現市政については、新潟駅周辺整備や万代島ルート線など三つの大型開発に莫大な予算を投入した結果、財政悪化を招き、そのしわ寄せで2021年まで3年間に就学援助や紙おむつ支援など約58億円もの子育て・福祉・介護の予算が削られ、さらに28年度まで40億円も削減する計画であると批判。不要不急の大型開発優先でなく暮らし・福祉の向上へ予算を増やす市政への転換を訴えました。
中原氏は三つの大型事業を成果にあげ、「にいがた2㎞」を中心とした再開発に引き続きとりくむと答えました。 人口減少対策では、すずき氏は、「子育て支援策の充実が最大の特効薬」と述べ、学校給食費の全員給食と無償化、一部負担金を含めた子ども医療費の完全無料化は、新潟市の予算の1%で実現可能と強調。さらに駅・中心部への直行バスの増便、補聴器購入助成の拡大、ジェンダー平等の実現などで、安心して子育てし、済み続けられる環境を整備すると訴えました。中原氏は、妊産婦医療費の所得制限の撤廃や産後ケアの利用料金引き下げなどをあげました。(2022年10月4日『しんぶん赤旗』)