柏崎刈羽原発 再稼働で公聴会
備蓄や避難に懸念の声

新潟県は29日、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に関する第1回公聴会を開きました。柏崎市と刈羽村在住の公募や団体推薦で選ばれた16人の公述人が、匿名でオンライン通じて意見を述べました。
高齢者福祉施設の職員は、原発事故時には、「最低3日分の備蓄を指導されているが、1週間以上の長期避難になった場合に水や食料、紙おむつなどが届くのか心配」、「人員を確保できるか」、「利用者以外の避難受け入れはどうするのか」などさまざまなリスクが考えられると指摘しました。
再稼働に「反対」の70代男性は、「2007年の中越沖地震で敷地が液状化や地盤沈下など甚大な被害を受けた原発を動かすのは危険」、70代女性は、「5㌔圏内は即時避難の方針だが、自家用車の渋滞や被ばく線量が高くてバスが来ないなど避難の困難さは明らか」と話しました。
再稼働に「賛成」の40代男性は、「エネルギーの安定供給は国民の生命を守ること。新規制基準を満たしているなら、再稼働を妨げる理由はない」と話しました。
県は8月末まで計5回の公聴会を予定しています。(2025年7月1日『しんぶん赤旗』)