強制連行の悲劇繰り返すな

十日町市で被害者追悼
平和友好の碑(左)の前であいさつする平氏=8日、十日町市

 戦時中に日本政府により中国人の強制連行・強制労働が行われた新潟県十日町市の信濃川発電所(水力)。被害者の追悼式典が8日、同市長徳寺の「平和友好の碑」前で行われ、中国の遺族ら28人を含む約80人が参加しました。日中友好協会新潟支部、同長岡支部、中国新潟総領事館の共催で9回目です。

 アジア・太平洋戦争中に強制連行され、日本企業の炭鉱などで過酷な労働を強いられた中国人は約4万人。西松組(現西松建設)の同発電所のダム建設では、183人の中国人が、粗末な食事や厳しい寒さの中で重労働を強いられ、12人の命が奪われました。元中国人労働者の裁判で2010年に西松建設と和解が成立し、16年に市民の力で記念碑が建立されました。

 式典で被害者の1人の平満倉さんの息子・平永茂さんは、父親は抗日活動に参加して日本憲兵隊に逮捕・拷問され、家畜のように強制連行されたと述べ、「この心痛む歴史を、私たちは永遠に銘記しなければならない。中日間の友好平和を期待し、歴史の悲劇を繰り返してはならない」と訴えました。

 日中友好協会新潟支部の目崎良治支部長は、深いお詫びと、すべての強制労働事件の解決へ運動を続ける決意を述べました。(2025年6月11日『しんぶん赤旗』)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です