原発敷地内に活断層か

柏崎市で原発地盤を学ぶ見学会

 東京電力柏崎刈羽原発が立地する柏崎市で4日、原発の地盤を形成する地層の特徴を学ぶ見学会が開かれ、市民ら30人以上が参加しました。柏崎刈羽原発市民研究会が主催し、柏崎刈羽原発活断層問題研究会の大野隆一郎代表や立石雅昭新潟大学名誉教授らが解説しました。

 柏崎刈羽原発の敷地内には38本の断層が見つかり、断層が切断する地層の年代が争点になっています。東電は20万年前の「古安田層」と主張し、研究会は活断層となる12・5万年前の安田層の可能性を指摘しています。議論を深めるため研究会は、東電に追加調査データの開示を求めましたが拒否され、市民に議論の焦点と地質を知ってもらう見学会を開くことになりました。

 参加者は学習会の後、20~24万年前の青海川層が見える2カ所を見学し、黄色の砂層と赤色粘土層が縞状に堆積する特徴を実際に土を削り触るなど体感。質問や「東電や石油会社のボーリング資料をすべて公開させる条例を作ったらどうか」「東電の言う古安田層の模式地(代表的地点)の見学会をできないか」などの意見も出されました。

 参加した刈羽村の中澤洋一さん(74)は、「地盤問題を詳しく教えてもらえて良かった。敷地内に活断層はないのか真相をはっきりさせるため東電は議論に応じてほしい」。馬場秀幸県議(無所属)は、「現場、地層を見て理解することが大切と実感した。東電にデータを開示させることが重要だ」と話しました。(2023年6月7日『しんぶん赤旗』)