治安維持法犠牲者の新潟県名簿を発刊

 治安維持法で弾圧された新潟県関係者の全貌を初めて明らかにした冊子『越佐の黎明を彩る人びと―新潟県治安維持法犠牲者名簿』が発刊されました。

 刊行したのは治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟新潟県本部(小日向昭一会長)。1部1,600円で頒布されています。

 約100年前にできた治安維持法は、主権在民、反戦平和の主張と運動を徹底的に弾圧した稀代の悪法でした。この悪法によって日本中が牢獄化され、天皇制政府は中国侵略からアジア太平洋戦争へとひた走ったのです。敗戦によってこの悪法が廃止されるまでの20年間に、日本共産党員をはじめ全国で数十万人、新潟県でも800人以上の人が逮捕されて残忍な拷問・虐待を受け、命を奪われた若者も少なくありませんでした。

 小日向会長は「この冊子は、治安維持法で弾圧された新潟県関係者の全貌を初めて明らかにした貴重な記録であると同時に、治安維持法がいかに非人間的な弾圧法規であったかを、迫害を受けた人びとの生々しい証言によって浮き彫りにしています。そうした暗黒政治にあらがい、不屈に雄々しく闘った青年群像の姿が描かれています。彼らの闘いの記録は今の時代を照らす光であり、〝越佐の黎明を彩る〟壮大なドラマです。「戦争か平和か」の岐路にある今日、平和と社会進歩を希求するすべての人に読んでもらいたい冊子です。」と話しています。

 問い合わせ先は「治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟新潟県本部」野崎洪さん、090(3404)4201まで。(『しんぶん赤旗』2023年3月25日)